かいけつゾロリは壮大なショタ萌えツンデレサーガであった!(改訂版)

さて、初日から早速公言したことを破っているわけですが('A`)
でもまだはてなの日付だとかわってないんで良しとしておくとして…('A`)

ではまあいっそのこと前回のエントリはなしというか、まあ仕切りなおしです!はい。


さて、みなさんはもう映画を見ましたか。
何の映画って、モチロン「超劇場版ケロロ軍曹」および「まじめにふまじめかいけつゾロリ」は。
ケロロ軍曹を期待して見に行ったらゾロリのほうが面白かったという話ばかり聞きますね。まあ実際そうなんだけど。
でまあゾロリが面白いですね本当に。映画を御覧になった方はお分かりいただけるかと思いますが、ゾロリ先生が本当に男気溢れる喪男で…('A`)
でまあそんなかいけつゾロリ、実はとある作品からの派生作品なんですねハイ。
それが『ほうれんそうマン』という作品です。

上の麦藁帽子の豚がほうれんそうマン。なぜほうれんそうで豚なのか。謎です。ちなみにチンにいいのをもらってるのが我らが喪男ゾロリ先生です。

このほうれんそうマンというもの、ストーリーとしては、この子豚のポイポイくんというのが、ほうれんそうを食べるとほうれんそうマンに変身してしまうのですね。それでそのほうれんそうマンに突っかかってくるいたずら者のかいけつゾロリをほうれんそうマンが懲らしめるっつうのがお話の骨子ですわ。なんかポパイとかスーパーマンとかアンパンマンとか色々なものが混ざってしまっているけれども。詳しくは町の図書館の児童書のコーナーとかに一冊くらいは置いてあるはずなので、幼児に混じって絵本を物色することに抵抗感の無い方は是非探してみてください。
で、問題はですね。この子豚というのが実は小学1年生の男の子なのですね。
子豚が!小学一年生!
これは一体何を暗示しているのでしょうか?子豚といえば狼に食べられてしまう動物、しかも大概が男の子である…つまり子豚とは悪いDQNに狙われているショタっ子の暗喩なのだ!…ということは、「3匹のこぶた」の例を引くまでも無く明らかなことですが、これはつまりほうれん草マンが「狙われてるショタっ子」であるという事を暗に示しているのですね。
で、此方我らがゾロリ先生。ゾロリ先生はいたずらっ子なのですが、御年102歳という狐なのですね。狐といえば肉食。時に家畜を食べてしまう害獣ですが、狐という動物は、根はドジっこでツンデレのいい奴だったりというのは、「ごんぎつね」の例をひくまでもなく明らかなことですが…って102歳!100歳オーバーのジジイが幼児にいたすらというのも洒落にならない昨今です。まあ一応動物界の話ですから…なんにしてもゾロリ先生は作中でも「いい大人なのに」とかなんとか言われてましたが。
しかし、なぜゾロリ先生は斯様な悪戯を為されるのでしょうか?劇場版ではジャイアン並みの男気を見せてくれたゾロリ先生のこと、何か深遠な理由があるに違いません。
ということで公式ホームページを探ってみると

しつもん : なぜゾロリは いじわるの王者(おおじゃ)をめざしているのですか?
こたえ : 「ほうれんそうマン」がいい子で ほめられてばかりいるから
にくらしくなったんじゃないかな。
でも しんから わるものじゃないみたいだよね。

…さて、ここで先ほどの「子豚は狙われるショタっ子の暗喩である」「狐はツンデレドジっ子の暗喩である」という文学的公式*1をここに適用させますと…
そう、ゾロリ先生は実はこのほうれんそうマンを好きなショタ萌えツンデレ男なのです。しかも100歳超えても「ママー」とか言ってますから、間違いなく童貞です、喪男です。
かいけつゾロリ」という作品を正しく読み解くには、こうした視点が不可欠なのです。
ゾロリ先生は悩みます。ツンデレの自分はそうそう素直にほうれん草マンにラブコールが出来ない。でも、ほうれんそうマンは良い子だからみんなに人気がある。ほうれん草マンは自分をみないで、他の連中ばっかり気にしてる。
やめて!ほうれんそうマン、他の奴らになんか目を向けないで!
あの愛らしく皆に好かれるショタっ子に、自分だけを見て欲しい…そんな欲求が、ゾロリ先生の中に溜まっていきます。
ここでアメリカの猟奇犯罪者ならショタっ子みたら即レイプという流れになるのですが、侘び寂びを重んじる日本で生まれたキャラクターのゾロリ先生は、そんなはしたない真似は出来ません。でも、このままじゃほうれん草マンが他の女(ウサギ)に盗られちゃうよぉ…っ!そう思います。
そこでゾロリ先生は、そのツンデレっぷりを遺憾なく発揮することにしました。
そう、小さな子供が好きな子にこそ意地悪をしてしまう、あの心理です。
ゾロリ先生はほうれん草マンに悪戯して、なんとかこっちのほうに振り向かせようとしたのです。ああ、健気なゾロリ先生。しかしそんなゾロリ先生のツンデレ振りに気付くことのないほうれん草マンは「なんだこの変質者め」といってゾロリ先生を親父狩りしてしまいます。
それが「ほうれんそうマン」というお話の骨子です。
なんどほうれんそうマンにつれなくされても、心の底から惚れ込んでいる…というか単純にMのゾロリ先生は、ほうれんそうマンに邪険にされればされるほど燃え上がります。というか、ほうれんそうマンがゾロリ先生に気を許して、「ひょっとしてゾロリは良い人なの?」と首を傾げてくるとツンデレパワーを発揮してしまい、ツンツンと意地悪してしまうので、ますますほうれんそうマンからはキモがられます。
しかし、そんな風に意地悪ばっかしてるゾロリ先生も、ツンデレですから、内心ではツンとデレの葛藤が渦巻きます。本当は「ひょっとしてゾロリは良い人なの?」と言って来るショタっ子(脳内CV.金田朋子)を目の前にすると、抱きしめたい、指と指とを絡ませて、この胸の中に抱き寄せたい。いや、いっそのこと二人で幸せな家庭を築いて天国のお母さんに伝えたい!でも出来ない!だって自分はもういい年したオッサンだし、そもそもほうれんそうマンが本当は自分のことをどう思ってるかもわからないし…

そこでゾロリ先生は、ほうれんそうマンの正直な気持ちが知りたくて、ほうれんそうマンを狙ってたビッチ(うさぎ)と偽装結婚してみることにしました。その姿をみたほうれん草マンが嫉妬を覚えて自分のもとにやってくるかも知れないからです。
果たしてほうれんそうマンが選んだのは、ゾロリが心無い言葉を言っただけでコロっと惑わされるようなビッチでした。そんな、自分を追ってやって来てくれたと思って最後のツンツン振りを発揮したのに、こんなことになるなんてんて…!悲嘆の涙に暮れるゾロリ先生…
それが「ほうれんそうマンシリーズ」の結末でした。

見てください、上の絵を!ゾロリ先生が見ているのは誰ですか?ウサギの女の子?ちがう!ほうれんそうマンだけだ!そしてほうれんそうマンがドキっとしながら見ているのもまた…

ざんねんながら、ゾロリ先生の想いは伝わりませんでした。
一人のショタ萌えツンデレ男の恋の始まりと終わり。「ほうれんそうマン」は、児童文学とは到底思えないような重厚な人間ドラマを描いていたのです。
さて、上述の、作者である原ゆたか先生本人のコメントをもう一度引用してみましょう。

しつもん : なぜゾロリは いじわるの王者(おおじゃ)をめざしているのですか?
こたえ : 「ほうれんそうマン」がいい子で ほめられてばかりいるから
にくらしくなったんじゃないかな。
でも しんから わるものじゃないみたいだよね。


先ほど言ったとおり、「ゾロリツンデレ」で「ツンデレだからほうれんそうマンに意地悪しちゃう」という仮説群が、ここで実証されていますね。しかしそのゾロリの恋は潰えた。そこでゾロリ先生はどうしたか?ゾロリ先生は旅に出ました。失恋旅行ですね。そうしたゾロリ先生の失恋旅行が「かいけつゾロリ」という物語で…
ちょっと待った!原ゆたか先生はこんなコメントも残しておられます。

しつもん

なぜ ゾロリは いじわるのしゅぎょうに 出たの?
こたえ

ほうれんそうマンを やっつけたかったからだよ。

ほうれんそうマンを やっつけたかったからだよ。

ほうれんそうマンを やっつけたかったからだよ。

ほうれんそうマンを やっつけたかったからだよ。

…ここまで読めば、私が何を言いたいのかはお分かりでしょう。
そう、これは「まだ、あきらめてないんだから…っ!」というゾロリ先生の魂の表明…
つまり、かいけつゾロリ」という物語は、ショタっ子に振られたツンデレ男が、いつかそのショタっ子を自分に振り向かせてやるために修行の旅に出たという、壮大な物語なのだ!まさにロード・オブ・ザ・ツンデレ*2
考えてみたら、劇場版でもゾロリ先生は生意気な口をきく美少年になぜか寛大でした。*3
原作初登場時のイシシとノシシも、最初は完璧にオッサンの風貌なのですが、気がつくとアニメではショタっぽい感じにまで進化していました。これはゾロリ先生が夜な夜な小姓がわりに使っていたら、どんどんと美しくなっていったと解釈するのが妥当でありましょう。ゾロリがどんだけ変態なんだっつう話になりますが。
かいけつゾロリ」の物語は約50巻くらいになる予定らしいですが、それというのも全ては、このショタへの熱き愛のためなのです…ですから、かいけつゾロリ最終巻は、「ゾロリVSほうれんそうマン」と題して、ついにゾロリが長年溜め込んできたほうれんそうマンへの迸る想いをぶちまけ、そしてそれが受け入れられる、という内容になるのでしょう。もしかしたら、ポプラ社では年齢ハードルが高すぎるようになって、刊行できずに幻の最終巻となるかもしれません。
ゾロリ×ガオンというカップリングは、実は正道ではないのです。ガオンなどという男は、テレビ版でゾロリ先生がすれ違った、ほんのしばし情をかけただけの相手です。
ゾロリ先生の本当の想い人は、そう、永遠のショタ、愛しき君、ほうれんそうマン…


あ、そういえばまだ腐女子本は買ってないです…('A`)

*1:そこまで言ってなかったような気もしますが

*2:誤訳で「ツンデレ物語」と、なんだか平凡なタイトルにされます。

*3:いや、それは実はただのボーイッシュな女の子のヒロインだったというオチなのですが。