ある喪オタクから聞いた話

先日、色々あって東大の学生達とちょろっと話をする機会があったのですが、そのとき何人かオタクな方々もいらっしゃったんですよ。「夜明け前より瑠璃色な」とか「キミキス」とかについての話を、秋葉原から遠く離れた場所の、まったくオタクと関係ない席で聞かされることになろうとは、神ならぬ私になぜ想像ついただろうか。('A`)
さて、その中の一人にとにかく濃いオタクで面白い方がいらっしゃったのですが、今日はちょいとその人の話を、特定されない程度に。


最初は今後出るエロゲーだとみのりのefが面白そうだとか、つよきすだとカニが好きだとか、「僕等がいた」が面白いから見てくれ、といったことを言われたりして、まあ他愛ない会話をしてたわけですよ。
しかし僕の連れが話に割り込んできて「君オタクなの?東大生ならもてるでしょう」というような話を振ったところ、彼が「僕は全然もてないんですよ!」という話をし始めたあたりから何か雲行きが変わりました。

オリ「でも別に外見も普通なんですし、東大っていうステータスでもてるんじゃないですか」
彼「もてる東大生というのは全体の一割です!というかですね…東大生は6割がオタクで3割はデブなんですよ!ド━(゚Д゚)━ ン !!
オリ「はあ」
彼「東大は基本的にずーっと勉強ばっかしてきた奴らが入るんですよ。でも人間ガリ勉のまま思春期を過ごすと恐ろしくストレスが溜まるんですよ。おまけにそのはけ口として、スポーツとか恋愛とかはガリ勉だとできないから、大概はインドアな趣味に走ってオタクになるか、食事でストレスを紛らわしてデブになるかのどちらかになるんですよ。確実になるんですよ。それでオタクは実に全体の5割から6割、下手すればそれ以上で、3割程度の人間がオタク趣味のないデブになるんです!だから基本的に東大の男はオタクかデブのどちらかで、もてるわけがないんですよ
オリ「結構デブとオタクは兼ねてる人も多いと思うんですが…で、残りの一割はなんですか」
彼「残りの一割はですね、ガリ勉にならずとも根っからの頭の良さで東大に入った奴なんです!そういう奴は頭が良い上に外見もオサレのセンスも良かったりするので、中学高校とオタクにもデブにもならずに青春時代を過ごして、それなりの恋愛経験と、オサレなセックスの経験を持っているんです!そういうイケメンたちに東大の女もなびくんです!上位数パーセントに女が収奪されるので、オタクやデブの入る余地はないのです!ド━(゚Д゚)━ ン !!
オリ「ド━(゚Д゚)━ ン !!…なら他の大学の人とかは」
彼「ステータスに惹かれるような女に興味はありませんド━(゚Д゚)━ ン !!」
オリ「それもそうですねド━(゚Д゚)━ ン !!」


学歴においては頂点にある東大にも、恐ろしいまでのヒエラルキーが出来ているのだそうです。言われればまあそうかも知れないなあと思うのですが、まさか東大にまでそのような格差社会が出来上がっているとは思いもよりませんでした。
そして彼は「僕はもう3次元の女性はどうでも良いんです!2次元に行くんです!」とどっかで聞いたようなことを叫びだし、何時の間にやら喪な話が始まっていました。


彼「僕は中高と男子校だったんですけど、その頃はまだ、3次元の女性と「耳をすませば」みたいな恋愛ができると思ってたんですよ。小学生の頃見た「耳をすませば」で、きっと中学生になったらこんな恋愛をして、その人と結婚したりするんだろうなとか考えてたのに、うっかり男子校に入学してしまった時から、人生が「耳をすませば」が遠ざかってしまったんです
オリ「別に共学に来ても『耳をすませば』は常人には無理だと思いますが
彼「それで大学に合格したら、もう有頂天でしたよ。『俺って東大生なんだぜ!なびかない女はいないだろう!』みたいな。でも、そんな学歴なんかでなびく女は嫌だし、なんか不純だと思ったんで、大学に入って一番最初に声を掛けてきた女の子と付き合おうと思ったんです
オリ「その決意は凄いんだかなんだかよくわかりませんね」
彼「でも考えてみれば僕のまわりはみんな東大生で、みんな頭が良いんですよ。東大のなかでは僕はただの人だったんです!入学式の日、女の子は誰も僕に話しかけてきませんでした!」
しかし、やはり入学して最初に自分に声をかけてきた人に恋をしたそうです。
彼「初恋でした。彼女でなければここまで惚れなかったでしょうが…美しすぎた!」
オリ「そんな沢田研二の歌みたいなこと言われても」
彼「彼女も僕に優しくしてくれて…はっきり言って女性に優しくされるとか,
殆ど初めての経験
だったんで、もうメロメロですよ!これは僕の告白を待ってるに違いない!と思ったんです
オリ「…よくある勘違いのパターンですね('A`)」
彼「それで僕は彼女のためにオーストラリアの採掘場まで行って来ました
オリ「は?」
彼「彼女の誕生日にオパールを贈ろうと思って…どうせなら現地で自分の手でとってきたものの方が真心篭ってるでしょう?」*1
彼「それでオパールを手に日本に帰ってきて、赤門のところで待ち合わせたら、そこには男を連れた彼女がやってきて…恋人を紹介されました」
オリ「あー('A`)」
彼「もう、許せませんよ、俺の彼女を…」
オリ「いや、彼の彼女でしょ」
彼「でも彼はめちゃめちゃイケメンなんですよ。ちょっとイケメンなら殴り倒してたでしょうけど、もう手も足も出ないくらいイケメンだったんです。オマケに頭もよくて英語もペラペラなんです。僕もペラペラだけど。でも向こうはもっとペラペラで、イケメンで、全てにおいて僕は負けましたよ。ヒョロヒョロだから喧嘩なら僕が勝つけど。でも僕はもう、彼になら彼女を渡しても良いと思ったんですよ」
オリ「でもさっきは許さないって」
彼「そうですよ!今度あったら顎の骨砕いて殺してやりますよ!ド━(゚Д゚)━ ン !!


東大ってすごいなと思いました。

*1:この辺はさすがに話を作ってるだろうと思ったのですが、調べてみると実際オーストラリアではオパール堀りを観光客も出来るみたいですね。http://www.ne.jp/asahi/lapis/fluorite/essay/gleninnes.html