「失恋論」イベントレポ 〜副題:乙女少年祭り1.5〜(2)

切通先生にコメントしてもらうとは思わなかった(;´Д`)
なんだか書いていいものかどうか躊躇してしまうのですが、猪木だって行けばわかるさと言っていたので、今日は失恋論の第2部のレポですよ。

そういえばこの第2部のときに僕は客席の中の喪男を判別する方法を発見したんですよ。
喪男は…女の話を聞いてると寝てしまう…!明らかに眠そうにしてる…!早く第3部になって本田さん出てこねーかなって顔をしている…!
っていうか俯き過ぎ…!話聞いてないのわかりやす過ぎ…!いや俺も気持ちは凄くわかるけど…!もうちょっと聞いてあげようよ一応…!

で、今回対話だけじゃなく、その吉行さんという方の監督したビデオなんか見たのですが…
これは…「俺萌え」ならぬ「私萌え」の魁なのであろうか…!('A`)
スカウターが爆発しそうな破壊力のある作品でした…('A`)

あ、本文では切通先生を氏とか言ったりしてあんま統一性がないような気がしますが、自分でもそれほど注意を払ってるわけではないので気にしないでください。

吉行由実との対話

失恋論に登場した人物である吉行由実女史と切通氏との対話。
最初に紹介をした後で、「失恋論」の中にも収録されている「切通氏が振られた相手に送ったメール」について。
相手にまだ気を持っているということをそれとなく伝えるために送ったメールに対し、さらっと明るく返されたのでブチ切れてキモメールを書いてしまった切通氏。しかしせっかくのキモメールも、なんとなく送ることが出来ずにプリントアウトだけして持ち歩くようになった。
そこで吉行女史と会ったときに、キモメールを送るべきかどうか相談したところ、
「文章としては良く出来てると思う。でもようするに、あなたが男として見られているかどうかよね」
といわれてしまい、その言葉が頭の中でリフレインしていたという。
吉行「後でそんな事を言ってたと聞いて冷や汗でましたね…私も年下の男性に恋をしていて、周りの人も私に『吉行さんが女として見られてるかどうかだよね』って言いたかったんだろうな思うんだけど、みんな優しかったんで、私は言われなかったから意識しないでいたんだけど…もしこれ言われてたらやっぱり怒ってたでしょうね」
切通「ただ、とにかく色々な人の意見を聞きたいって言うのはありますね。『その子切通さんに気がありますよ』みたいに無茶苦茶な解釈とか『だめだよ』みたいなのでもいいんですよ。」
吉行「多数決的な部分もありますよね。10人に聞いて7人が大丈夫って言ってたら大丈夫そうだみたいな。ただ、独りよがりになりたくないって思ってそういう風に他人の意見を聞いたりしても、最終的には独りよがりになるんですよねえ」
吉行女史は相手に合わせてキャラ作りするのだとか。最初は普通の対等な形で接しようとしたが、好きになった相手は仕事上の後輩(?)の俳優だったので、対等なキャラではだめだったのでキャラを変えるという事をしたとか。
切通「吉行さんは、そういう風に相手から自分がどう見られているかというのを真摯に考えてるのが凄いなあと思います」
切通氏は好きだった相手を仕事に巻き込んで、仕事を一緒にやっていくうちに仲良くなろうとしたら、つい好意が抑えきれなくなり、告白してしまったという。だが断られたので仕事を一緒にやっていくという事はなくなった。一方吉行女史も同じようなことになったが、その後も一緒に仕事をやっていったという。
吉行「でも私が張り切って仕事しても、向こうは引いちゃってるんですよ。でも私は撮影してるときは集中力が凄くて、私、撮影中に肋骨を折っていたんですけど、痛くなかったんですよ。終わった後で痛みが来ました
その相手と撮った映画を観てみるということに。

「センチメンタルメロンソーダ」という、別な映画で「千年生きてる女子高生」の役をやったときに、その役の衣装でおまけ的に撮ったものが結局作品になってしまったもの。
これは吉行さん自身が高校生役で、ひたすら彼氏とイチャイチャするという内容なのですが…
例えとして置き換えるとですね、宮崎駿監督が学生服着て、モノホンの女子中学生と「実写版耳をすませば」を撮ったような作品』でして…
一言で言うと「あたしを主演にした耳をすませば」ってかんじです。だからもう凄いですよ。
あの喪男を殺害するかのような、「さわやかで胸がせつなくなる少女漫画的世界」の中に3次元の中年が入り込んだらどうなるかという壮大すぎる実験映画でしたから…
まあ、これはこれで良いのでしょうが、僕はまだ、これを観て腹の底から「良かった良かった」といえるステージには上がっていないので…うーん('A`)
正直なところ、「本人は良いだろうけど、俺に見せられても」という気がしました('A`)

でまあその主演のイケメン俳優さんとのお話。
吉行「仕事を挟んだ間柄だったのもあって誠実に接したんですけど、それが相手にとってはプレッシャーだったみたいで…私は見た目的に、軽いノリでエッチしようぜみたいにしたほうがウケが良いんですよ、たぶん。
切通「吉行さんはデビューしてすぐに中年男性のファンがついたくらい濃いキャラなんですよ。SMだったらかならずタチみたいな。でもそんな彼女が映画を撮ったら、ものすごい乙女チックな清涼感と透明感があったんですね。

それで別な映画の撮影で北海道に言ったときの話に。
吉行「撮影中に彼がすっごい塞いじゃって、ずっとゲーセンに行きっぱなしになっちゃったりしたんです。それであるスタッフが『せっかくススキノに来たんだから風俗に行きたい』って言って、私の彼氏を連れて行っちゃったんです。それで私の目の前で風俗店に入っていって。わたしもなぜか一応上司という形で来ているので、なんというか『男の付き合い』みたいなのだから送り出してあげないと、って思って手振ってたりしてるんですけど、相手がニッコリ笑って『行ってきまーす』みたいに言ってるんですよ。そのときの私の顔が物凄く凍りついたような表情で…『なんで私いってらっしゃいとか言ってるんだろう』とか思ったりしました。彼をフォローしてあげたり相談にのってあげたりみたいにしてちょっと大人になろうとしたんですけどね。戦略的に失敗したみたいで…」
切通「吉行さんに『もう恋なんかやめたよ』みたいなこと言われて、ああやめたんだなあとか思ってたら『復活した!』とかいきなり電話してきたので驚きました。別な劇場で演技してた彼をみて情熱が再燃したと。恋愛は時間軸を超える部分がありますよね。ある時点で終わったと客観的に思ってはいても、意識だけがタイムスリップして過去の恋愛を今してるみたいな」
吉行「私の場合、監督業だからなのか…恋愛が私の妄想のなかに組み込まれちゃって、恋愛感情そのものが作品になってるんですよ。ここでこうなったら私はこういう気持ちでときめいて、ここで傷ついて〜みたいな。それが本来の恋愛感情なのかわからなくなりますね
切通映画のような恋なのか、恋のような映画なのかっていうことになっちゃうわけですね
吉行「今は、恋愛っていう宗教から離脱した感じです。仕事仲間に『あなたの出来ることはぜんぶやったよ』って言われたので、私のなかで楽になったというか…それで彼との関係を、仕事まで巻き込んでどうこうしようとは思わないですね。でも飲み屋であってくらいならいいかなと。相手を思いやる愛情や誠実さみたいなのはもう無いですね。遊んでも良いかなっていう男の子のうちの一人になっただけです」
切通「今までの恋と違ったっていうところはどこだったと思いますか」
吉行「今までは私を大事にしてくれるとか、そういう王子様を夢見てたんですけど、30代に入って、生き物として母性を使いたくなったのではないかなとおもいますね…彼はちょっとダメな子というか、そういう子だったので、『誰かの面倒見てあげてる私』みたいなところに浸っていたのではないかなと。私は作品としてそのときの気持ちの記録を残したっていうことで、幸せだった気持ちをよみがえらせて、逆に普段の気持ちになることができる…だから私は、もう成仏したようなものですね」
切通「ということで吉行さんの失恋成仏話でした」

そして3部へ…