エロゲーはアニメよりも強し

今日のインチキ臭い話

「アニメというメディアは全体としてエロゲやマンガやラノベよりも影響力は強いが、特に売れるある種の作品においてはエロゲのほうが影響力が高く、マンガとラノベはメディアとしてそれらよりも影響力は低い。またマンガのほうがラノベよりも平均して高い影響力をもつが、時と場合によって入れ替わることもままある」

今更言うのもなんですが、涼宮ハルヒの憂鬱って、改めて考えると、最初の小説が出てからかなり経ってるわけで、それまでは今ほど注目されてませんでしたよね。それが今こうして世間に広くウケているっていうのは、疑いようもなくアニメ化の影響なわけです。
まあここまでは誰でもわかってることなのですが、そう考えると、ネットに影響を及ぼすものとしては、ライトノベルよりもアニメのほうが力が強いってことですかね。
確かに、アニメのほうがテレビをつければ流れてくるっていうコスト安の部分とかあるので、皆で共有の話題にしやすいってのはありますよね。小説と違ってとりあえずボーっと流してみても大体のあらすじは分かるわけですし、ページをめくる手間もいらんし。だからアニメのほうが触れやすい分、影響力強いってのもそりゃそうだってな話ではあるんですけど、ただやっぱりメディアのネットに対する影響力ってやっぱ違うんだよなあと改めて思いました。
そう考えると、実際それぞれのメディアではどれくらい影響力に差があるのか、と思ったのでちょいと調べてみましょう。まあ、もしかしたら他の人が既にやってるようなネタかも知れませんが。

まず実験前の個人的な予想としては、影響力の高い順に「アニメ>マンガ≧ゲーム>小説」だとおもいます。これは自分がネットみてる感覚からというのも大きいのですが、「接触しやすさ」「鑑賞しやすさ」「ネタとして共有しやすさ」なんかの点からそれぞれ考えると、こんな感じかなあと思うのです。
今回の調査においてとった方法としては、まず「Google Trends」を使います。これならネット上で皆が注目してるかどうかが一目で分かります。で、これでまずマンガやゲームやラノベとアニメを比べてみて、次にマンガとゲーム、マンガと小説、みたいに最後にゲームと小説みたいに比べてどれが一番大きな影響力を持つかを調べるという…小説からゲームに一気にいった作品とかあったけな…まあいいや。ただ、いま一つこういうデータの使い方に自信が無いんでこんなやりかたで良いのかどうか。
しかし面白いね「Google Trends」。色々遊べそう。


さて、ではまずラノベとアニメの関係を見てみましょう。ラノベのほうがアニメよりも影響力として強ければ、その小説の新刊が発売になった前後でアニメ放映と同等かそれ以上の盛り上がりを見せるはずです。
ということで、それぞれラノベの中で人気のもの五つを選びました。左から三つまでが「ラノベで人気出る→アニメ化(放送局による差異を減らすために、一応UHF局放映という縛りで)」のコースを辿った作品で、右二つが「ラノベで人気出てるけど未アニメ化」の作品ということで抜き出しました。「ラノベで今人気ったらOOだろ!なのにOOが入ってねえじゃねえか!」というお怒りもあるやも知れませんが、ぱっと思いついたやつを入れてみただけですんで怒らないでください。でも「こっちの作品入れたほうが比較として有意義」みたいなものがあったら教えていただけるとありがたいです。

みんなアニメ化を機に分かりやすいくらい急上昇してますね。
ぺとぺとさんは一時期急上昇してリタイア、シャナは一時ほどではないけれどアニメ化以前よりも大幅に検索ボリュームが増えた状態を保ちつつも下降中ってところですね。で、ハルヒは今日も今日とて着実に勢力を伸ばしております。かたやラノベとしては結構有名で売れてる(はず)の二作はやはり話題として低いレベルにおかれています。っていうか田村君なんか見えないしね、グラフ。
さて、以上からラノベ単体であるよりも、アニメ化したものの方がネット上での注目度が高いことは明らかです。つまり、ネット上での注目度としてアニメ>ラノベであることは確実です。ハルヒもアニメ化しなければ今日ほどの注目はなかったでしょう。


次に、マンガとアニメの力関係を見てみましょう。

アニメはまたUHF局の縛りで選択しました。右二つは人気あるけどまだアニメ化されてない作品。やっぱり新刊が発売になったり関連グッズが売り出したりしてどうこうっていう事による影響力よりも、一回アニメ化したほうが影響として強いっつうことになるんですかねえ。ネットどころか一般的にもかなり売れてる筈のよつばとでさえアニメ化した作品の足元にも及ばないですからねえ。まあこれが売り上げに直結するかったら違うんですが。


さて、では次にゲームとアニメの関係を見てみましょうか。これでアニメ化したときのほうがグラフが上昇しているようなら、オタク系のメディアのなかではアニメ最強ということになるのですが。

なんと!
これは予想外、エロゲがアニメ化されたときよりも、アニメ化されていないニ作品の発売時期のほうが検索数として多い!またFateをみるに、アニメ化の影響による注目度の上昇よりも発売したときの検索数のが大きいということは、つまりアニメ化したから注目をあびるというよりも、純粋にエロゲ単体での注目度のほうが凄いということです!また表記の問題とかもあるかと思いちょっと変えてみますと。

Fate強すぎ。アニメ化したときも伸びてるけど、アニメのおかげというよりかはゲーム単体での影響力のほうが大きいですかな。
To heart2もアニメ化したときよりエロゲ化したときのほうが検索量として多いですから、やっぱりエロゲーのほうがネット世界において皆の注目を集めるところなのだ…
気になるのはひぐらしですかね。一応コレだけはエロ作品じゃないですし。…ってクラナドもエロないですな。失礼しましたー!('A`)


これは上のFateの話しにも繋がるんですが、通称を知ってるのは作品についてプレイしているか、していなくとも何かしらの情報を持っている人、ということで「ひぐらし」と入力して検索する人はゲームの影響を受けた上で、アニメ化されたということを聞いて検索した人で、「ひぐらしのなく頃に」とフルで入力して検索する人は割合略称を知らない一見さんが多く、アニメ化されて「ひぐらしって何よ」みたいに検索してきた人なのではないでしょうか。いやまあ全部がそうとは言いませんし、実際そんなかの何割がそうなんだとか言われてもわからないんですけど。
だから「ひぐらし」での検索結果は基本的にゲームで影響を受けた人とほぼ同じ層としてみることが出来、「ひぐらしのなく頃に」での検索結果の最後の上昇をゲームよりもアニメの影響で検索した人としてみれるのではないかなと思うのです。あくまで思うということですが。
ちなみに、「Fate」だけの表記で検索するのってどうよって話もあるのですが、フルネームを入力したときのグラフと相似するので、「Fate」での結果を「Fate/stay night」についての検索と見ても良いかなあと思いました。…やっぱ駄目かな。あとクラナドについてはカタカナ表記とアルファベット表記で書くほどの差異を見出すのは難しそうだったのでスルーです。
でもやっぱり表記を気にするんだったらとことんやんなきゃ駄目ですかねー('A`)


ということで「ゲーム>アニメ」で「アニメ>マンガ&ラノベ」というのは分かりましたが、マンガとラノベではどちらが影響力強いかということがまだ疑問になっております。とすると当初の予定を少々変更してみなければなりません。
そこでマンガ化したラノベラノベ化したマンガみたいなのを比べてみれば良いかなと思ったのですが、基本的にラノベって大体がメディアミックスするときにマンガだけってのも無くてアニメ化と一緒に漫画化みたいなものが多いんで、いまいち適切な作品として思い当たるものが無いのです。だからまあ面倒くさいんで、まとめがてら大雑把に見てみましょう。


うーん雑。でも「ゲーム>アニメ>マンガ≧ラノベ」という構造がみえましたね。これは大体今までの調査と一致するものだと思います。
やはりゲームはアニメよりも強い!意外だったなあ…
って、考えればこれ「ゲーム」ってコンシューマもそうだしflashのゲームとかも含まれるんですよね。アニメもそうだけど。今回「ゲーム」として取り上げたものはひぐらし(とクラナド)を除いてエロゲですからちょっと限定しましょう。

こうすると「アニメ≧エロゲ>マンガ≧ラノベ」となります。
やっぱりエロゲーという小さい範囲で絞るとアニメのほうが強いですね。でも上述の結果を見るに、エロゲでは駄作と良作の扱いの格差が異常に大きいために平均値としてこうなってると考えてもいいような気がします。
まあ以上から大体の傾向としてですね、「アニメというメディアは全体としてエロゲやマンガやラノベよりも影響力は強いが、特に売れるある種の作品においてはエロゲのほうが影響力が高く、マンガとラノベはメディアとしてそれらよりも影響力は低い。またマンガのほうがラノベよりも平均して高い影響力をもつが、時と場合によって入れ替わることもままある」という結論になりました。


ちなみに僕は完璧な文系なんで、グラフの扱い方とか適当です。
理系の人とか統計を使い慣れた人文社会系の人には怒られそうなくらいインチキかもなあ。
まあでも大体あってるでしょ。多分。