アニメ会・カミングアウトトークライブ『桜蘭高校アニメ部』レポ〜その2:赤松健と熟女とか編


前回までのあらすじ・いよいよ赤松健がアニメ会のライブにでてくるよ

国井「それでは赤松健先生ですどうぞ!」


会場『ネ・ギ・ま!ネ・ギ・ま!ネ・ギ・ま!ネ・ギ・ま!ネ・ギ・ま!ネ・ギ・ま!
ネギまコールに少々気圧されながら赤松健御大の御登場。


三平「でもアニメ会はご存知無いですよね」
赤松「いえ、ちゃんと予習してきましたよ。ウェブラジオもちゃんと聞きましたよ」
アニメ会『えー!』
赤松「で、あーなるほどと。(三平さんを見て)あの、プロフィール見たら大川興行の方なんですよね?大川興行好きなんですよ」
三平「俺初めて大川興行入って得したと思った
タツオ「何年入ってんの!?」
国井「僕らは予習も復習も無く赤松先生の作品にいつもお世話になってますからね」
タツオ「娘さんを僕にください!パクティオーを!
赤松「一応まだみんな中学生ですから」
タツオ「そうですね、後3*1年ですね。法的には」
赤松「…私、まだこれよくわかってないんですけど、あのこれ、これは…」
ブッダ亀子を見ながら固まる赤松先生。
国井「これは置物と考えてください。

赤松健ライフヒストリー

赤松「私、萌え界の重鎮とか言われてるんですけど、ラジオ聞いてたら皆さんの方が数倍凄いですよ。実力というか…」
国井「そうすると赤松先生は今のマンガとかあまりお読みにならないんですか」
赤松「特にエロゲーやらないんですよ」
三平「別に僕らも、いつもエロの話してるわけじゃないですよ!
赤松「画集は買うんですけど、実際やる時間が無いんですよ」
三平「じゃあ、そういうのを一番やっていたって言うと、やっぱり大学時代とかですか」
赤松「そうですね、大学生くらいですかね。僕卒業すると同時にデビューしたんで、それ以来あんまり自由な時間がなかったんですよね。同人誌なんかはプロやりながら同時進行で」
三平「同人誌やり始めの頃から商業誌で描かれてたんですか?」
赤松「大学3年くらいからちょろちょろとはやってたんですけど、それ程でもなくて。そしたら大学4年のときにセーラームーンが始まって、そこでズボッと。それまでは声優さんとか作画とかにそれほど興味なかったんですよ。セーラームーンから誰それの回が良いとか言い始めて」
三平「そう考えるとセーラームーンも罪作りな作品ですよね。多くの人を引き込んで」
タツオ「おしおきしてやりたいですわ
赤松「音がしたんですよ。ズボッて。回りの友達とかは、『赤松がおかしくなった』って反応でしたね」
三平「『何か聞こえる』とか言ってる人って、漫画描くか人殺すかっていうレベルですからね
赤松「それで作画がどうこう言ってると、いろんなやつらが寄ってきて、声優のレクチャーとかをしてくれて」
タツオ「みんな友達に飢えてる人ですからね」

セーラームーン談義

比嘉「あのぉ…ちなみに…先生の好きなセーラームーンのキャラは…」
三平「今僕らの中で一番素人の子が質問しました
タツオ「初期メンバー5人の中でってこと?」
比嘉「あ、ちびうさ入れて6人で
赤松「誰が好きとかっていうより、カップリングですよね
『…あっかまつ!あっかまつ!あっかまつ!』
会場に響く赤松コール。

国井「素晴らしい!凄い言葉が出てきた!」
三平「数字を一つかけることで、何倍にもなる!」
タツオ「ちなみにどういうカップリングが」
赤松「ふつうに…まこ×亜美とか」
タツオ「こんな尊い『まこ×亜美』って言葉初めてですよ
国井「やっぱりセーラームーンなんですねえ」
赤松「介錯とかもそうですよね。『うさぎはいるんだ』って言ってました」
国井「普通の人が聞いたらヤバイ台詞ですけど、我々はわかりますよ!」
タツオ「蟲師レベル高いですね

もしも赤松健が漫画家になってなかったら

赤松「セーラームーンがなかったら、多分普通に就職してカタギになってたでしょうね」
三平「就職活動とかどうだったんですか」
赤松「映画のほうに行ってたかもしれないですね。あとは編集者にも興味があったんで、卒論と新人賞の両方書きながら編集者の就職試験受けて。今の担当に落とされたんですよ。新人賞に入ったんだから、それを編集でとるのはまずかろうと。新人賞とってなってたら、編集者になってたかも知れないですよね
国井「それが今では漫画家とかキャラクターデザイナーなどでバリバリ活躍されてるわけですよね。まおちゃん見ましたよ」
三平「あなたがまおちゃんとか言うと、なんか邪な感じがする
国井「なんでだよ!

休みの日には

三平「お忙しいでしょうから、お休みの日にはもう外出る気力とかないでしょう」
赤松「…いや、がんばって出ます」
国井「あんまり地名とか言っちゃうとアレですけど、普段どんなところに遊びに行かれるんですか?」
赤松「温泉によく行きます」
国井「それが作品に投影されるわけですね!!
三平「ラブひなにもネギまにも出てきますよね」
赤松「確かに好きなんですけど、あれはでも…読者が好きだから書いてるんですよ」
三平「やっぱり温泉の回とか反応良かったりします?」
赤松「…ねえ?
タツオ「やっぱ僕ら単純だからねー」
赤松「ラブひなの時は忙しくて取材にいけなかったんですよ。アシスタントに連載開始前に取材行かせたりしたんですけど、私は一回も取材にいってないんですよ。だから嫌々温泉描いてたんですよ
三平「俺も行きたかったのに!みたいな」
赤松「普通、例えば寿司マンガとかだと、何万円もする寿司屋さんに経費で取材に行ったりするんですけど、温泉マンガなのに温泉行かなかったんですよ」
三平「じゃあ次は寿司マンガ描きましょう」
国井「スシま!?
比嘉「スシ=スプリングフィールド!?」
タツオ「ネギトロまで良いよもう」

赤松健朝丘雪路

国井「じゃあ先生はひたすら読者の望むものを描いてるっていう…」
赤松「それだけですよ。自分の好きなものは描いてませんもん
国井「えー!じゃあ何にもなくて、好きなもの描いて良いですよってなったら」
赤松「熟女が出てきて…
会場『おおーっ!?』
ブッダ先生ー!趣味が合うじゃないですかー!僕は常々、朝丘雪路が良いと思ってるんですよ!!
タツオ「熟女すぎるわ!
国井「熟女というと、大人びた女性が良いんですか?」
赤松「私、しのぶちゃんとか描いてるからロリコンだと思われてるんですけど、本当は違うんですよ。いや、幼女も好きですけど」
なぜか会場から拍手が送られる。
赤松「上も好きなんですよ。真ん中くらいがあんまり好きじゃないかんじで」
三平「真ん中くらいというと」
赤松「20代くらいはあんまり好きじゃないかもしれない」
ブッダ46からですよ!
タツオ「ブッダが言うから有難みがねえんだよ

国井「でも熟女だと、ラブコメにはなりませんよね。マガジンでやるのも難しいでしょうし」
赤松「マガジンじゃムリですよ。マガジンの読者は熟女出てきても喜ばないでしょう…あと声優さんとかも、榊原良子さんとかがやってると、もう…」
タツオ「でも熟女でどんなストーリー、ラブストーリーやるとしたらどんなものになるんですか?…というか、ラブストーリーなんですか?やるとしたら」
赤松「なんかシブい奴をね。こういうガチャガチャしたのばっかり描いてるからガチャガチャしたのが好きだと思われてるんですけど、本当はジトジトしたのが…熟女が出てきてジトジトしたのが描きたいんですけど。でも雑誌的にムリなんで」
三平「佐武と市捕物控みたいな」
比嘉「ちがうでしょ」
赤松「ネギまが始まる前にシブいのも案として出してみたんですよ。編集さんも『良いですよ』って言ってくれるんですけど、なんか嫌がってるんですよね。目が『美少女が脱いで欲しいな』って。だからそういうのを出したら、凄く嬉しそうにするんですよ。それじゃ美少女30人みたいな」
タツオ「熟女30人のクラスも見てみたいですけどね」
三平「それ夜間学校だろ
赤松「でも美熟女とか、描くとなると大変なんですよ」
三平「熟女でありながら可愛く、っていうと難しいですよね」
国井「世にも出なかった赤松作品とかがあるってことですかね」
赤松「そうですね。でも、面白くないですよ。自分が好きな奴描いても。やっぱり皆が面白そうと思うものの方が面白いですよ

赤松マンガの主人公と読者

キャラの作り方などについて、話を聞かせてもらう。
女の子キャラは、基本的には様々な属性のパターンの組み合わせから考えていったそうな。試行錯誤の中では日の目をみなかったキャラ(ツンデレ?)もいたという…
そんな話をしているうちに、女キャラから男キャラについての話になっていく。
国井「赤松先生の作品は男キャラも良いんですよね。『こいつならまかせられる』みたいな」
タツオ「ネギくん互換性高いからね」
赤松「ラブひなのときは…景太郎自体は、すごくマガジン的なキャラで、一話めの自己紹介でマガジン読者が共感できそうな要素を詰めるんですよ。頭悪くいんだよ、モテないんだよ、みたいな。頭悪くてモテないキャラにマガジン読者は共感するんですよ。ジャンプは『まだまだだね』みたいな、遺伝的に強い天才みたいなのが受けるんですよね。マガジンだとそうはいかないんですよ。恵太郎も良い感じになってくるのは結構後からだと思うんですけどね。ネギはラブひながあったから、好きにやらせてくれたんですね
国井「年齢とかはどうなんですか」
赤松「ラブひなだと20歳超えてたりしたんで、少年が読んでくれないんですよね。それで今回は少年漫画なんで主人公も少年で。でもヒロインも10歳だと萌えないんで、14歳という風にしました」
比嘉「10歳の子からファンレターって来ます?」
赤松「きますよ
一同「「えー!」」
赤松「でもねえ、うちのファンは…あまり良くないと思うんですけど、この世界入りたいと言うんですね
身に覚えのある人たちだらけの会場から「あ〜」という納得とも嘆息ともつかない声が響く。
赤松「『僕も景太郎みたく美少女に囲まれて暮らしたいです』と。それで『こういうキャラを出してください』って、性格とか特技とか書いたのが送られてくるんですけど、それお前だろ〜!みたいな」
三平「『こういう女の子を出してください』とかじゃなくて、『俺を出してくれ』と!
タツオ「それ僕等が日常的にやってることじゃないですか!」
赤松「ラブひなは特に、ストレスレスなマンガなんですよ。ラブコメって普通ライバルキャラとか出てくるんですけど、そういうのが出ないんですよ。ライバルが好きなオタクなんていないから…成瀬川はずっと景太郎ばっかり見てるんですけど、それは、そういう人たちの願望で
国井「俺いま叱られてんのかな?
三平「いま赤松先生が半笑いだったことが面白かった」
赤松「その世界の中に入っちゃってる人もいて、自作のラブひな小説を送ってくるひともいて
タツオ「比嘉君うつむかないで!経験あるかも知んないけど!
三平「すいません、送ってこそいませんが、僕らそれとおんなじことしてます」
赤松「ありがたいんですけどね。ででも、なんか引きこもり養成マンガみたいになっちゃって
タツオ「そんなことないですよ!ラブひなとかネギまとか読んでる子は皆明るい子ばっかりですよ!だってストレスから解放されてるんですから
赤松「そうですか?それなら良いんですけど…*2まあ、実生活でストレスだらけですから、せめてマンガの中でくらいはね。でも、良いのかなとは思いますけど」
三平「じゃあ、ご自身の中ではライバルみたいなので、緩急つけたいなという気は」
赤松「ん〜、でも、私もあんまりストレス好きじゃないですから。ただ、ネギとかはジャンプ系なんですけど、親も遺伝的に凄くて天才でみたいな、楽な道をみんな好むんで
タツオ「等身大のキャラじゃなくて特別な人が
三平「いや、でもネギくんはハートが良い

おわりに

その後、ネギまの今後の展開についての話などになり、「みんな見せ場はちゃんとありますから」というセリフにみんな安心。また、コミケにおけるサークルめぐりとテレカの噂は都市伝説であるとか、同人誌はよっぽどエグい奴でも大好きだとか、その他今後の展開やキャラ創作秘話などについての話がなされるが、アレな話もあるので割愛。
そして、いよいよお開きという展開になる。
タツオ「それじゃあ最後に、毎回普通のインタビューじゃ聞かれないようなことを聞いてるんですけど…好きな食べ物はなんですか?
三平「安いアイドル雑誌で聞く質問だよそれ。でも折角だから聞いちゃおうか
赤松「あの…ウィダー
タツオ「10秒チャージ!
赤松「いまも二袋食べてから来ました」
比嘉「たぶん今日ウィキペディアに書かれますよ!」
タツオ「『ウィダーが好きらしい』みたいな」
赤松「あの、ウィダーみたいなので、ヨーグルトタイプのもありますよね。あれが好きです」
と言っているうちに赤松先生退場のお時間。
タツオ「なんにしても、ネギま!?は長く続いて欲しいですね。僕が生きてる間は」
亀子「熟女になるかもしれない
三平「50年後のネギま!?も見てみたいですね」
比嘉「50歳のツインテールが!」
赤松「読者が求めれば…
亀子「講談社に直訴します


ということで赤松健御大の話でした。
書けなかった部分も含めて、話を聞いててこの人は本当に頭良いんだなあと思わされました。聞けてよかったですホント。
その後は「幼女大好き」の掛け声とともに終了。アニメ会はホンマにロックやで…
ということで桜蘭高校アニメ部のレポでした。日に日に豪華になっていくアニメ会のライブですが、一体どこまで行くのでしょうか。次回は12月7日、野方区民ホールにて「アニメだった。14」が行なわれます。行けそうに無いものを無理してでもいくのよー。


あと、なんか「書いちゃ不味かろう」というものが有りましたら、コメン欄でもメールででもお叱りいただければすぐにけしますのでハイ…|ω・`)

*1:4?

*2:どうかなあ(;・∀・)