たけくま先生とカレーを食った話

そういえば竹熊健太郎先生ですが、実は以前、たけくま先生と町田のカレー屋で会ったことがあります。
いや、たけくま先生はそんなファンとあったことなんざいちいち覚えちゃいないでしょうし、正直自分にとっては恥多き思い出なので、書くのがちょっとはばかれるのですが(;´Д`)


その日、町田のブックオフで「イヤハヤ南友」の文庫版を買ってホクホクとしてたところ、「そういやアサノとかいうカレー屋がうまいって話を聞いたな」と思い、ハンズの近くをグルグルと歩き回ってようやく発見。
うわーホントに見つかりにくい場所にあるなー、と思いながらガラス戸をあける。やたら狭い店の中には、白髪の店主に客の男が二人ほど。奥のほうにいた一人は(確か)マッチョな青年で、手前にいたのはメガネを掛けた中年男性。
とりあえず座ってみたものの、なんだか隣の人が、自分がこのカレー屋を知ったきっかけである「たけくまメモ」の竹熊健太郎先生に似ているような気がする。というか本人な気がする。
いやー、まさかなあ、他人の空似だよ、いくらたけくま先生がお気に入りの店だからって、そんな初めて入ってバッタリ会うなんてありえないって。

…と思うものの、やっぱり本人な気がする。

そんなことを考えてるうちに、「シベリアでサンボの修行を積んだゴルバチョフ」みたいな店主のじいさんが注文を聞いてきた。
たけくまメモでは「カツカレー以外食わせてくれない」というようなことを書いていた。それに反逆してチキンやビーフカレーを頼むのも良かったけれど、そんな度胸はないのでとりあえずカツカレーを注文。カブのおしんこだかが出されたが、なかなか美味しい。


カレーが来るまで先程購入した「イヤハヤ南友」の5巻を読むも、隣のたけくま先生らしき人物が気になってしかたない。南友くんてショタだよなあとかどうでも良い。
とは言えど、この人が竹熊健太郎だとどう確かめるのだ?
「あのー、スイマセン、もしかして竹熊健太郎さんですか?」
とでも言ってみようか?もし違ったならごめんなさい人違いでしたとでも言えば…
いや、というかむしろ、この人が正真正銘たけくま先生だったらどうする気だ?サインでも貰うか?でも今持ってる紙なんてティッシュと漫画くらいだし…ああ、手帳か「ゴルゴ13は〜」を持ってきていればよかった、流石に永井豪の漫画にサインしてもらうわけにはいかないし、せめて桜玉吉の漫画を買えばよかった。
でもこういう場所でいきなり「サインください」とか言うのってどうなんだろう?相手も偶の休日に羽を休めにわざわざ町田のカレー屋まで足を運んでいるに違いない。その貴重な安らぎの時間を、なんかよくわからんキモイ男に乱されては、たまったものではないんじゃないか?…っていうかまだ食ってる最中だし。
そうだよ、大体俺がいま話しかけたら、相手方も食事を一旦中止してこっちとお話ししなきゃいけないかなとか思うに違いないし、なんにしても迷惑だ。というか、中途半端に声を掛け損なって「あぐぅ」とか変な音を喉から搾り出して終わりとなってる自分の姿が容易に想像つく。
このまま声を掛ければ、相手の邪魔になる上、イタいオタクに見られるだけだ。
よし!ここはひとつたけくま先生のそっくりさんということで手を打とう!


そんなことを考えてるうちにカツカレーが到着。
これが噂のカツカレーか、と食べてみると、確かに旨い!カツが旨すぎる!
どうだ旨いだろ、といってきた店主のじいさまに、いやあ本当に美味しいですね〜とか返すと、隣のたけくま(仮)さんが「ここのカツカレーは名物なんですよ。梅ジュースとかもうまいですよ」と言ってきた。


( д )゜ ゜


ま、まさか向こうから話しかけてくるとは想定の範囲外だった!ヤベヤベどーしよどーしよ。
とりあえず「へーそうなんですか、正直予想以上ですよ、漬物もうまいし…」とかなんとか返してみるも、内心心臓バクバク。
二言三言他愛ない言葉を交わした後、それぞれ食うほうに再び注意を向ける。
しかし自分はもうたけくま先生(推定)が気になってカレーどころではない。
とは言えど、先程の会話から少々間が空いてしまい、ますます声を掛けにくい。
先程まで考えていた「相手の邪魔になる、失礼になるぞ」という思考も頭をもたげてくる。
だが「男は度胸!なんだって試してみるのさ」というくそみそな名台詞を思い出し、思い切って聞いてみた。


俺「…あの、すいません…人違いでしたら申し訳ないのですが、もしかして、その…竹熊健太郎先生ではありませんか?」
たけくま先生「あ、はいそうです


そ、そんなさらっと!Σ(´Д`)


いや、本当は内心イラついてたかもわからんのですが、少なくとも、僕に対してとても快く応対してくださって、本当にありがたかったですね。いやー、竹熊先生は良い人だ…
じゃあたけくまメモ見て来たんだー、とか、電波祭りで見ましたよー、とか、電波大戦が出る前の話でしたので、ちょろっとだけその話しをしたりとか、BSアニメ夜話についてだとか、色々お話しさせてもらいました…
…はいいのですが、僕は何をトチ狂ったのか、ひたすら自己紹介まがいのキモイ会話や、「仙台の牛タンは最近高い上に枚数が少ないから困る」とかいう本当にどうでも良いような話を延々としてた気が…(;´Д`)
ほあーっほあああーっ!('A`)


たけくま先生、この場にて深く陳謝します!
こんな場所で言ってもたけくま先生は絶対見ないとはおもうのですが、迷惑になるだけな気がするのでトラックバックとかはしません。('A`)

本当にスイマセンでした…自分、テンパってしまったもので…しかもたけくま先生は「昔はいくらでもおかわり出来たんだけどねえ」とわざわざ話しをあわせてくださって…(;´Д`)
オタクならここでサルまんの話なり、「ゴルゴ13は〜」とかたけくまメモで書かれてたことについての感想なり、気のきいたことの一つでも言うべきところを、牛タンの話しってあーた(;´Д`)
あの竹熊健太郎を目の前にして、話す内容が牛タン!
俺は牛タン業界の人間でも、まして仙台の人間ですらもないのに!
あれ以来、「たけくま先生にキモオタに絡まれるからあそこのカレー屋に行くのは用心しよう」みたいに思わせてしまったのではないかという罪悪感が胸を咎めるので、町田のカレー屋には行ってません。
まあ完璧に自意識過剰ではあるのですが。

一応他にも色々話したような気がするのですが、自分の頭のなかが「やってしまった」感でいっぱいになって、心の安定を保つために黒歴史として封印してしまいました。('A`)

いやー、やっぱり喪男は暗い穴の中に潜って、リアルに有名人とか女性とかと関わらん方がええですよ。いずれにせよテンパってどうしようもないアレげなことしか言えませんから…


俺だけかもしれないけど('A`)